ズボンちゃんの涙

「スカートが履きたい。ズボン履きたくない。」

着替えのかごにはスカートは見当たりません。
おしゃれに目覚め始めるお年頃、スカートが履きたいのもよくわかります。

「でもズボンしかないよ？履こうよ？」
「やだ。履きたくない。」

散歩も始まり、蚊に刺されないためにも長いズボンでの登園をお願いしていました。
しかし、保育園に来るときに履くのも「スカートがいい。」と言い始めたようで、
お家の方からも、毎朝大変です。という声が上がっていました。

「ズボンちゃんも履いてほしいなって言ってるんじゃない？」
ズボンの気持ちを考えて、問いかけてみたら少しは気持ちが変わるかな？と思いましたが、
結果はだめでした。

納得してもらえないか・・・。
ズボンに関する絵本は無いかな？と探していましたがいい絵本が見つかりません。


ならば！！

絵本を自分で作っちゃえ！！
いつかきっと履いてくれる。と夢見るズボンちゃんのお話。

転んだ時にも守ってくれる。
蚊からも守ってくれる。
という内容も盛り込んでみました。


読んでみると・・・

☆

「ズボンちゃん喜んでくれるかな？」とズボンを履いてくれました。

履いたズボンをのぞき込んで
「ズボンちゃん笑ってる？」と確認してきた姿に
絵本を作ってよかったと心の底から思いました。

今でもスカートが大好きで「ズボン履きたくない。」という日もありますが、
ズボンちゃんの話をすると「ズボンちゃん履く。」と嬉しそうに履いてくれます。

四ツ木保育園／サーチャー　奥泉