「遊びは日常のトレース」～模倣は創造の母 ＃40

ある日、ままごとコーナーで洗面器を車のハンドルに見立てて遊んでいたので「ハンドル作る？」と声をかけると…「作りたい！」と意欲的な返事が返ってきました。
「材料は何にする？」「んー新聞紙！」新聞紙で作ることにしました。

丁寧に新聞紙を細長く丸めるのは難しくて、年上のお友だちも加わり、何度もやり直しました。
リアルなものを作るには根気も必要です。
保育者が「次は何は必要かなぁ？」とつぶやいて見守ると、「バス！」「信号機もいるよね。」「帽子が欲しいな。」などイメージが大きく膨らんでいきました。

ものづくりが得意な中野さんに作り方を尋ねに行くと、一緒に作ってくれました。
リアルな帽子の完成に子どもたちのイメージは、より大きなものになり、早くバスごっこがしたい気持ちが膨らんでいきました。

小道具が増えていくと、制作意欲が刺激された新たなお友だちも加わり、いよいよ、バスの出発！
毎日作り続けていたお友だちが周りも認めた運転手第一号！

夕方のゆったりしとした時間も気の合う友だちと一緒に小物づくり。
様々が角度から出来栄えを確認するなど、こだわりも感じます。

「皆が下りたくなるようなバス停の名前にしたい！」たくさんの友だちと一緒に遊ぶことを想像しながら制作を続ける表情は充実感に満ち溢れていました。
友だちと協力し互いのアイディアに共感しながら、少しずつ作り上げ納得してやり切って遊ぶ子供たちはとても楽しそう。
自分たちの描く世界を表現し、学びにつながっていきます。

ベネッセの保育メソッド「こどもが伸びる40の手掛かり」にちなんだブログを公開しています「40の手掛かり」はこちら