2025年度キンダー研究会　vol.1

2023年度から取り組んできた「ベネッセの異年齢保育の可視化」。
研究会での議論を重ね、2024年度には「ベネッセの保育園　異年齢保育３つの特徴～異年齢保育を通じてこども達の成長のイメージを語り合うためのヒント」冊子をまとめ、全園に発信しました。
今年度は、発信した冊子を実際に活用した園からの協力を得て、さらに保育実践の場で活用できるよう議論を深めています。

今回は、キンダー研究会の議論の間に出てきた「新年度の進級から3か月経ったキンダー（3～5歳の幼児異年齢クラス）の様子」について、この時期ならではの象徴的な園でのエピソードを紹介します。

4月からキンダークラスに進級した3歳児さん。
これまでは同学年での生活がメインで最初は緊張気味の様子も見られましたが、
あっという間に新しい環境に慣れ、優しいお兄さん・お姉さんたち、そして新しいおもちゃやあそびに大興奮。
ベネッセの保育園では3歳児さんを「プレジャー（喜び、楽しみ）」と、名付けていますが、まさにプレジャーさんは日々、喜び爆発！

そしてそんなプレジャーさんたちの進級を待ち望んでいたのが、4歳児のアクティブさんと、5歳児のチャレンジさん。
「自分たちがお姉さん！お兄さん！」という意識が芽生え、毎日小さなお友達のお世話を頑張ってしてくれています。
―が、まだまだうまくいかず、元気いっぱいのプレジャーさんに振り回されて、頑張り過ぎてぐったり疲れてしまう…ような場面も。

そんな時ときは、大好きなスタッフに少し甘えて自分を取り戻したりたくなったり…もするようです。
スタッフたちも年長児さんたちの気持ちに少し疲れが見えてくると、年長児だけで活動する時間を作ったり、みんなで話し合う時間を取ってみたりーと工夫しています。

年長児さんの「頑張りたい気持ち」と「頑張りたいけど上手くいかないもどかしい気持ち」その両方をそばにいるスタッフが受け止めて共感し、自分たちで考えて工夫できるよう促していくことでこれから年長児として少しずつ自信がついていきます。

まさに異年齢保育３つの特徴の「小さな社会」が生まれ、＜折り合いに触れる＞経験を重ね＜きょうだいのような関係＞が育まれていくーのを、スタッフも日々感じ、こどもたちの成長を心から楽しみにしています。

キンダー研究会