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2025/03/21

2024年度キンダー研究会vol.7 異年齢保育3つの特徴のエピソード紹介②~ベネッセの保育園「つながるミーティング」より~

異年齢保育の質を高める「キンダー研究会」

2024年度キンダー研究会vol.7 異年齢保育3つの特徴のエピソード紹介②~ベネッセの保育園「つながるミーティング」より~

2025年2月にベネッセの保育園で開催した「つながるミーティング」で発表した「異年齢保育3つの特徴」のエピソードを紹介していきます。
2つ目は「自分の居場所」をテーマにしたエピソードです。

<自分の居場所~居場所を選べる>エピソードと保育者の配慮を紹介します
4月から途中入園で仲間入りした4歳児のS君。集団生活にはすぐに馴染みましたが、既にできていた友達関係や自分の思いから、同学年の友達とぶつかることが多く、気の合う友達がなかなか見つけられずにいました。
そんな中、手裏剣を作る遊びが流行し、3歳児クラスのH君とR君も手裏剣あそびに興味を持ちました。ふたりが手裏剣を保育者に作ってもらっていると、その様子を見ていたS君が「手裏剣つくろうか?」と言ってくれました。保育者がお願いすると、H君・R君もS君の姿をじっと見て、完成すると一緒に遊び始めました。H君とR君にとってS君は楽しい遊びを知っているお兄さんとして認識されるようになりました。S君は年上としての意識を持ちながら、思いを主張しつつも折り合いをつけ、自分の気持ちが満たされる場所を見つけていきました。現在では、同学年でも仲の良いお友達ができ、5歳児とも関わる様子が増えています。

<保育者の配慮①~こどもが安心して自分を表現できるように>
保育者間で4歳児の発達における友達との関わりを振り返り、S君は、自分の思いをしっかり主張し、保育者と共に整理することで気持ちが満たされるのでは?と考え、S君が安心して自分を表現できるように意識して関わりました。
<保育者の配慮②~こどものつぶやきを丁寧にひろう>
S君からの「手裏剣つくろうか?」という提案がこども同士の関係を広げるきっかけになると保育者は考えました。同学年の友達との関係を築くのが難しかったものの、友達と積極的に関わりたいという気持ちがあったS君が、遊びを通じてクラス間の交流ができる環境を整えました。

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<自分の居場所~それぞれの場所>エピソードと保育者の配慮を紹介します
散歩や園庭での探索が大好きな3歳児クラスのR君。
R君は特定の保育者との愛着関係をとても強く持っていました。
ある日、3歳児と4歳児の合同散歩でR君は保育者を探索遊びに誘いましたが、保育者がすぐに参加できなかったため、「少し待っててね」と伝えました。活動が落ち着いたところで保育者がR君を探すと、R君は4歳児のH君の後をついて広場を歩いている姿が見えたので、保育者は見守ることにしました。その日H君と探索を楽しんだR君は、保育者にこんな発見あったよ、H君と一緒に見に行ったよ!と笑顔で話してくれました。
このことをきっかけにR君は保育者がいなくても、自分のしたいことを友達と楽しむ姿が多く見られるようになっています。

<保育者の配慮~見守りの距離感>
R君自身が、H君の後をついていき、何をしているのか興味を持っている様子があったので、保育者は見守りの距離感を大切にしました。そのことをきっかけに同じ遊びに興味を持つお兄さんとの関係が始まりました。

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<自分の居場所~一人ひとりが輝ける場所>エピソードと保育者の配慮を紹介します
5歳児クラスのK君。
K君は虫や植物に詳しく、好きなことに夢中になって取り組みますが、お友達と関わるよりも一人や保育者と過ごす姿が多くありました。一方、3歳児のKちゃんとMちゃんはキンダーに進級し、年上のお兄さんやお姉さんに興味津々の様子でした。
ある日、Kちゃんは虫を見つけて図鑑で調べてもわからなかったところ、K君が図鑑を見ながら虫について教えてくれました。この関わりをきっかけに、K君は虫についての質問を受けるようになり、KちゃんとMちゃんはK君に憧れて虫探しに夢中になりました。また、K君は制作も得意で、困っている友達に自ら声を掛ける姿が増えていきました。K君は同学年のお友達とはぶつかり合うこともありましたが、年下のお友達と関わる際には折り合いをつける様子も見られるようになりました。

<保育者の配慮~一人ひとりの興味関心に目を向ける>
一人ひとりの長所、興味関心に目を向け、誰が、いまどんなことが好きかーを見て関わりのきっかけをつくったり、それぞれのタイミングを見て関わりが広がる機会をつくっていきました。

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最後にこちらのエピソードを紹介したスタッフの言葉です
「異年齢で過ごすことは、お友達との関係が広がっていくだけでなく、自分らしさを見つけたり、それぞれがありのままの自分を認めてもらえる場所を見つけることが出来るのだと、私自身もこどもたちと関わるなかで学びとなりました」

キンダー研究会

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