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2023/07/19

2023年度キンダー研究会 vol.3 ベネッセ教育総合研究所×ベネッセ保育園の「幼小接続期の思考力研究」レポート

異年齢保育の質を高める「キンダー研究会」

2023年度キンダー研究会 vol.3 ベネッセ教育総合研究所×ベネッセ保育園の「幼小接続期の思考力研究」レポート

キンダー研究会では、発足当初よりグループの研究機関である
ベネッセ教育総合研究所と連携し、幼保教育の専門知見を深めてきました。

保育所保育指針など3法令の改訂や「幼保小の架け橋プログラム」の
議論により、幼保小接続期の重要性が改めて強調されています。
また、少子化により、こどもを真ん中に据えた保育・教育の
「質」への関心が高まっています。
そのような背景から2021年度より開始したベネッセ教育総合研究所
×ベネッセ保育園の「幼小接続期の思考力研究」について、
取り組みと実践例をご紹介します。

<幼小接続期の思考力研究について>


【研究の目的】
①幼児期に遊びを通して総合的に育まれる力が学力の基盤となることを示す
②保育者が日常のこどもの姿から思考の芽を見とり価値づけられるようになる
【期待する成果】
①幼小接続期の保育や指導の改善につなげるための知見とすること
②価値づけによってこども自身が考え、表現することが楽しくなること

図版差し替えjpg.jpg

※出典:泰山裕(2014)
「思考力育成を目指した授業設計のための思考スキルの体系化と評価」

【実践例①ベネッセ 川崎新町保育園では?】


公園の登り棒への挑戦する中で、5歳児が3・4歳児にコツをわかりやすく
伝えるやりとりを、思考スキルの観点を用いて保育者が分析しました。
そうすると、こどもたちの何気ない言葉のやりとりのなかに、
「多面的に見る」「見通す」などの思考の芽生えがあることや、
それぞれの年齢の発達や経験による思考の育ちの違いに気づきました。
思考力を見とる観点があることで、異年齢保育において、
それぞれの年齢の心の動き(自尊心や憧れ)をとらえ、
年齢の差があるからこそ育まれる思考をとらえることができたという事例でした。

【実践例②ベネッセ新横浜保育園では?】


保育園に届いたトマトの苗。
こどもたちには、「何の苗かな?」と問いかけることから始めました。
保育者は答えを明かさずに「これは何だろう?」と
こどもたち自らが調べたり比較したりしたくなるように、
図鑑を用意するなど環境を整えて声をかけます。
思考を見とる観点があることで保育者がこどもの思考の育ちが見えやすくなり、
見通しをもって環境の準備ができることや
保護者に育ちを分かりやすく伝えられるなど、
保育内容が深まることを実感したエピソードが紹介されました。

今後もベネッセ教育総合研究所と連携して
こどもの思考力の見とりや育みについて園での実践を重ねることで、
さらなる「保育の質向上」に取り組んでいきます。

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