川上 萌
ベネッセ 桜新町保育園、保育スタッフ(正社員)。2018年新卒入社。
幼児クラスにて3歳児を担当。
佐々木 凌
ベネッセ 桜新町保育園、保育スタッフ(正社員)。2019年新卒入社。
川上と同じ幼児クラスにて4歳児を担当。
ベネッセに入社を決めたのは、こどもの個性を大事にしている保育に惹かれたからです。一斉保育しか知らなかった僕は、こどもたちの主体性を重んじた保育を知った時に衝撃を受けましたね。幼児クラスで行っている異年齢保育にも兄弟姉妹のような、一つのお家のような暖かさに魅力を感じ、ここで働きたいと思うようになりました。
先生として率いるって意識じゃない。こどもと保育者の距離が近い保育園だよね。
そうですね。こどもからも「〜先生」じゃなくて、「〜さん」って呼ばれるのもベネッセならではですよね。就職活動の時に、こどもたちと1対1の人としての関わりを大事にしているから、と知って、なるほど!と思いました。
実際にベネッセに入社をしてみて、入社前のイメージとどう変わった?
正直、イメージはそんなに変わらなかったかなと思います。
保育の中では、活動前の準備の大変さと大切さを実感しましたね。
たとえばボディペインティングをやってみようってなった時も、保護者の方に汚れてもいい服を用意してもらうよう声がけしたり、開催場所のテラスの安全性を確認したり、なるべく部屋を汚さないよう、こどもが通る道を考えたり、着替えるタイミングを考えたり。企画のアイデアを活かすにしても、あらかじめ準備しないといけないことが多いんだなって。
当日に、「あ、雑巾あった方がよかった」とか気づくこともあったしね。
そうなんです。雑巾は用意したけど、すぐダメになっちゃったとか。
カリキュラムの決まった保育だったらある程度は事前に想定できるけど、ベネッセの保育園はこどもの興味から活動を広げるから、突然の対応も多い。
でも、こどもたちが楽しいって言ってくれるから、そんな大変さもチャラになるんだよね。
ほんとにそうですね。結局は、こどもたちの笑顔で解決しちゃうんですよね。
ボディペインティングもそうだったけど、こどもの興味を観察して楽しんでもらえそうな企画を自分たちで考えることができるのも楽しみの1つだよね。
週案を作る時に担任間で、「いま子ども達、こんなことに興味あるよね」「こんなことできないかな」ってアイディアを出し合って「じゃあ来週にその遊びをこどもたちに提案してみよう!」と作戦を考えて挑んでいく。
そうですね。たとえば魚の絵を描くこどもがいるなら、魚釣りごっことか。
やりたいことはどんどんやらせてくれる園長先生だから、僕たちも自由に考えられる。自分たちのアイディアで、こどもたちの遊びが拡がると、やりがいを感じますね。
私がすごく心に残っているのは、去年2歳児クラスを5つ上の先輩と担当してた時のこと。こどもが猫のマネをしていた時に、先輩がその子に猫耳を作って渡したんだよね。それをみた周りの子ども達が自分たちも耳がほしい、となり、ごっこ遊びが始まって。そこからさらに遊びが広がってテラスに出て、ガラガラドンや七匹のこやぎをみんなでやったんだ。1対1から始まった関わりがクラス全員に広がった。保育の楽しさを感じたし、そんなアイディアが出る先輩を尊敬したな。
僕も覚えてます!お部屋の外から見てて、すごい楽しそうだな、って思ってました。
だって私自身も楽しかったくらいだから、こどもたちにとってはもっと楽しかったはず。
その方が産休に入られた今、自分も負けないくらいアイディアの引き出しを増やさないとって意識しているんだ。産休から戻ってこられたら、たくさん話を聞いてほしいな。
先輩の保育の様子をみて学ぶことも多い。
同期に限らず園長先生も先輩もみんな話しやすいから、気兼ねなく相談できますね。うちはみんなフレンドリーですよね。
ほんとに誰とでも話しやすい。休憩時間はクラスの垣根を越えて子ども達の話で盛り上がるよね。「Aちゃんが今日こんなことしてて、、」って。その時に、自分の今のクラスの課題とかも気軽に聞いて貰ったりして、大事な時間だな、って思う。
わかります!僕が今、受け持ってる子の乳児の頃の様子を教えてくれたり、今の姿を伝えると成長を喜んでくれたりしますね。 保育もクラスを超えて助け合っていますよね。
得意な人がやっていこう、お互いの長所でお互いを補っていこうという方針だよね。私と佐々木くんは、ピアノが苦手だけど、どうしても弾く必要がある時は、弾ける方がフォローしてくださる。
去年の卒園式も、他のクラスの方に弾いてもらったりとか。
もちろん、僕たちも練習はしているんですけどね(笑)。でもピアノでなくても、こどもたちと音楽を楽しむ方法は他にもあるんです。リズムを取るなら手拍子でいいし、別の楽器でもいい。自分の長所を生かして働く人多いですよね。
川上さんはダンスが得意ですよね?前にダンスを踊ってた時、キレがすごかったです!笑
一応、大学時代にダンスをやっていたからね。私が楽しそうに踊ったら、こどもたちの食いつきもよかった。たしかに保育の中で活かしてるかも。
おかげで今の3歳さんはみんなダンスが大好き。川上さんの影響だと思う。
佐々木くんは絵が得意だよね?
はい、幼稚園の頃から好きでした。今は塗り絵をその場で作ったりしています。こどもたちの要望が独特で、ぴったりな塗り絵が園にないことがあるんです。この間はユニコーンの塗り絵が欲しいって言われて、なんとか馬にツノを描いて乗り切りました。
あれは上手だった。馬にツノ描くだけでなかなかあそこまでいかないよ。
お互いに助け合うって意味では、書き物も分担していますよね。
保育の中での分担は大事。隙間時間を見つけるとお互い声を掛け合うことしているからか、一人で負担を感じ、終わらなくて大変!とはあまり思ったことないです。それは15分刻みで細かく作っていただいているシフトのおかげもあるんですけど。
保育園ならではの早番や遅番、代休や有給、時短制度に産休、結婚休暇もあって、ごちゃごちゃしているから、シフトを組むのは本当に大変だと思う。ありがたいよね。
交代で行う土曜出勤。その代休も、希望を出してなくても、うまく3連休になるよう月曜か金曜に設定してくれますし気遣いが嬉しいですよね。
残業した時には、きちんと残業申請をするよう、園長先生から言われる。
当たり前のことだけど、しっかりと言ってくれることが安心できる。
働き始めても、私はプライベートと仕事をしっかり両立できているな。
僕も自然と残業しないで済む時間配分が身につきました。仕事は仕事でちゃんと頑張って、帰る時はピタッと帰る。
そういえば、私はもうすぐ遅めの夏季休暇に入ります。
僕はもういただいているので、どうぞゆっくり楽しんで。留守は僕に任せてください!
話ががらっと変わるんだけど、入社してからの失敗談ってある?
たくさんあります(笑)。
忘れられない失敗は、入社して1ヶ月くらいのころ、女の子が体を少しぶつけるケガをしてしまったんです。ただ、忙しさのあまり、そのことを誰にも共有がきちんとできていなくて・・・。次の日、保護者の方がぶつけた跡があることを園に知らせてくれて、「何か知りませんか?」って聞かれたんです。でも、僕しか知らないから他の誰も答えられない。出社して一連の流れを聞いて、その子を抱きしめて「ごめんね」って言って。家に帰って初めて泣きました。
どうやって立ち直ったの?
そのことが発覚したときに、たまたま近くにいた先輩が「大丈夫!失敗はだれにでもあるよ!落ち込むのは後にして、今は仕事中だから目の前の仕事を頑張ろう!」と言ってくれて。その言葉があったから家に帰ってしっかり落ち込んで、翌日からは気持ちを切り替えました。これからは絶対に共有は欠かさないぞ、と思いました。
どんな些細なことでも共有は重要だよね。しかも誰か1人に共有しても、それがさらに園内に広がらずに保護者に伝えるのが遅れるなんてことがあってはダメ。共有するのは1人じゃなくて、 「Bさんにも伝えたんですけど」っていう状況も含めて共有することでより連携が強まるな、っていうことを最近学んだんだよね。今の佐々木くんは、いろんな人に共有してくれているよね。
しつこいくらいに共有しています。「聞いてる聞いてる」ってあしらわれるくらい(笑)。
漏れちゃうことがあるからね。もちろんけががないよう気をつけるのが大前提で、もし何かあっても、保護者の方には些細なことでも伝えていくことを大事にしているから、保育士同士での共有は大事だよね。
僕はまだまだ先輩に助けてもらってばかり。
1年目は先輩の姿を見て、学ぶ1年だった。2年目の今は、自分のやりたいことをどう実現させていくかを考えることが楽しい。ゆくゆくはリーダーをめざして、自分から考えを後輩に伝えられる人になりたいですね。
今の私たちのクラスのリーダーは男性だけど、そのあたりの影響もある?
そうですね。あと僕以外に2人、男性保育士がいるのはやっぱり心強いです。
リーダーには男子3人でラーメン屋に連れて行ってもらいました。仲良くさせてもらってます。
ラーメン屋さん行ってたの? 知らなかった!
本人に言ったことはないですけど、心の中では「兄貴!」って呼んでます(笑)将来設計としてはリーダーになるだけでなく、プライベートでは自分のこどもも2人欲しいって考えているんです。
すごい、具体的に決まってるんだ。
こどもたちも兄弟がいた方が絶対楽しいと思って。
もしもこどもが生まれて、産休や育休をとることになっても、きっと私たちは保育士の仕事を辞めないだろうね。それどころか休みの間に「あの子たちに早く会いたい」って気持ちが芽生えるんだろうな。
やっぱり、こどもはかわいいってことに尽きますね。保育士の仕事を選んでよかった!